- 新NISAを始めたいが、楽天証券とSBI証券のどちらがいいかわからない
- 新NISAの開設において楽天証券とSBI証券の違いが知りたい
- 新NISAについての相談先を教えてほしい
新NISAを始めるにあたって、証券会社選びは重要だ。手軽に始められるネット証券を選ぶ人が多く、中でも楽天証券とSBI証券は人気である。
ただし、楽天証券とSBI証券のどちらで新NISAを始めればいいか迷う人もいるだろう。
そこで本記事では、楽天証券とSBI証券の概要や特徴を比較し、おすすめしたい人を紹介する。
これから、新NISAを始める人や適切に資産運用をすすめたい人は参考にしていただきたい。
新NISAにおける楽天証券とSBI証券の特徴を表で比較

楽天証券とSBI証券の特徴を紹介する。それぞれの比較を以下の一覧表で確認いただきたい。
楽天証券 | SBI証券 | ||
---|---|---|---|
手数料 | つみたて投資枠 | 無料 | 無料 |
成長投資枠 | 日本株:無料 米国株:無料 投資信託:無料 | 日本株:無料 米国株:無料 投資信託:無料 | |
成長投資枠(単元未満株) | 無料 | 無料 | |
成長投資枠 | 成長投資枠の取扱い銘柄数 | 日本株:4,045本(NISA対象外も含む) 米国株:3,919本(NISA対象外も含む) 投資信託:1,293本 IPO(過去の取扱い銘柄数:2020〜2024年):285本 | 日本株:3,921本 米国株:4,607本 投資信託:1,290本 IPO(過去の取扱い銘柄数:2020〜2024年):450本 |
単元未満株 | 1株から取引可能 | 1株から取引可能 | |
株の定額買付サービス | 日本株・米国株ともに可能 | 日本株:不可 米国株:可能 | |
つみたて投資枠 | つみたて投資枠銘の取扱い柄数 | 241本 | 250本 |
積立頻度 | 毎日・毎月を選べる | 毎日・毎週・毎月・複数日などからコースを選択 | |
最低積立額 | 100円 | 100円 | |
銀行引落 | 可能 | 可能 | |
クレカ積立 | カードの種類 | 楽天カード | 三井住友カード |
ポイント付与率 | 0.5〜2.0% | 0〜3.0% | |
積立額の最大額 | 月10万円 | 月10万円 | |
ポイント | 投信保有ポイント | 楽天ポイント ポイント付与率:0.017〜0.053% | Vポイント Pontaポイント dポイント JALのマイル PayPayポイント ※上記5つから選択 ポイント付与率:0.01〜0.15% |
ポイント投資 | 可能 | 可能 |
【楽天証券vsSBI証券】新NISAについて項目別に詳しく比較

ここからは、楽天証券とSBI証券を9つの項目に分けて、さらに詳しく比較する。
口座数
楽天証券とSBI証券の総合口座とNISAの口座数は以下の通りだ。
楽天証券 | SBI証券 | |
---|---|---|
総合口座 | 1,133万口座 | 1,293万口座 |
NISA口座 | 552万口座 | 504万口座 |
SBI証券は2024年7月時点で主要インターネット証券において、はじめて1,300万口座に到達した。NISA口座については、楽天証券・SBI証券ともに500万口座以上に達している。
口座開設の差で両者を選ぶのは難しいため、他の要素を見ていく必要がある。
取扱い銘柄数
楽天証券・SBI証券におけるNISA口座の取り扱い銘柄数は以下の通りだ。
楽天証券 | SBI証券 | |
---|---|---|
成長投資枠 | 日本株:4,045本(NISA対象外も含む) 米国株:3,919本(NISA対象外も含む) 投資信託:1,293本 | 日本株:3,921本 米国株:4,607本 投資信託:1,290本 |
つみたて投資枠 | 241本 | 250本 |
成長投資枠の銘柄本数を見ると、日本株は楽天証券のほうが若干多く、米国株はSBI証券のほうが多い結果である。
ただし、楽天証券・SBI証券ともに約4,000本の日本株銘柄を揃えており、日本株に投資する場合は大差ない。
米国株については、楽天証券よりもSBI証券のほうが700本ほど銘柄数が多いため、米国株への投資を重視したい人はSBI証券を選択するとよいだろう。
投資信託は楽天証券・SBI証券ともに約1,300本あり、気軽に分散投資を行いたい人のニーズに応えるラインナップとなっている。
また、すべての商品が投資信託で構成されるつみたて投資枠は楽天証券・SBI証券ともに約250本であり、どちらを選んでも申し分ないだろう。
クレカ積立
楽天証券・SBI証券ともにクレカ積立が可能である。クレカ積立は、証券口座に入金する必要がなくクレジットカードで決済可能なため、特にこれから投資を始める人におすすめだ。
楽天証券は楽天カード、SBI証券は三井住友カードによるクレカ積立に対応している。いずれも100円から積立設定可能で、上限は月に10万円だ。
両者ともに積立金額に応じてポイントが加算されるが、条件や付与率はカードの種類によって異なる。
楽天証券・SBI証券で得られるポイントの種類とクレカ積立のポイント付与率は以下の通りだ。
楽天証券 | SBI証券 | |
---|---|---|
ポイント | 楽天ポイント | Vポイントほか |
ポイント付与率 | 楽天カード:0.5% 楽天ゴールドカード:0.75% 楽天プレミアムカード:1% 楽天ブラックカード:2% | 三井住友カード(NL):0〜0.5% 三井住友ゴールドカード(NL):0〜1% 三井住友ゴールドカードプラチナプリファード:1〜3% |
楽天証券はそれぞれカードの種類によってポイント付与率が決まっている。
一方、SBI証券はカードの種類による付与率の違いに加えて、年間のカード利用額によってポイント付与率が異なる。
年間利用額に左右されない楽天カードのほうが、クレカ積立におけるポイント付与の仕組みはシンプルだ。
投信保有ポイント
投信保有ポイントとは、投資信託の保有によってポイントが付与されるサービスである。楽天証券・SBI証券で得られる投信保有ポイントは以下の通りだ。
楽天証券 | SBI証券 | |
---|---|---|
投信保有ポイントのポイント付与率 | 0.017〜0.053% | 0.01〜0.15% |
対象商品数 | 6 | 411 |
ポイント付与率は保有する投資信託によって異なり、楽天証券は最大0.05%、SBI証券は最大0.15%である。
ただし、SBI証券の0.15%対象投信は、3か月ごとに見直される【SBIプレミアムセレクト銘柄】であるため、一般的なインデックスファンドは0.05%となっている。
また、対象投信の商品数の違いを見ると、楽天証券は6商品、SBI証券が411商品であるため、投信保有ポイントを目的に証券会社を選ぶならSBI証券に利点がある。
ポイント投資
楽天証券は楽天ポイントで、SBI証券はVポイントとPontaポイントでポイント投資が可能である。
楽天証券は、楽天市場や楽天カードの利用時に貯まる楽天ポイントを1ポイント1円換算で投資に利用できる。
SBI証券でも、Vポイント・Pontaポイントを1ポイント1円換算で、貯めたポイントを無駄なく活用できる。
単元未満株でのポイント投資も可能なため、500ポイント未満で有名企業の株主になることも可能だ。少額でコツコツ投資したい人は、ポイント投資を活用するとよいだろう。
投信定期売却サービス
投信定期売却サービスは運用しながら一部を定期的に売却して、資金として受け取れるサービスだ。
例えば、積立投資で長年蓄積した投資信託を、そのまま運用を継続しながら、一部を受け取りつつセミリタイアしたり、年金代わりに受け取ったりすることが可能である。
楽天証券の場合は定額だけでなく、定率で受け取り額の設定が可能なため、リターン(運用益)の割合に合わせて受け取り額を設定しやすい。
年率5%で運用できているなら、5%定額で売却しても投信の元本を減らさずに切り崩しが可能だ。
SBI証券も定期売却サービスがあるが、定率での受け取り額設定はできない。また、楽天証券はNISA口座も対象だが、SBI証券は非対象である。
ただし、SBI証券も2025年中に定期売却サービスを拡充すると発表しているため、今後NISA口座の対象や定率売却も可能になると予測される。
IPO投資
IPOとは、新規公開株式のことを指し、将来的に成長が期待できる企業に投資できるメリットがある。大きな値上がりを期待できることから、人気の投資手法となっている。
また、利益が非課税となる新NISAとの相性も良い。楽天証券・SBI証券における、2020年から2024年までのIPO過去5年間の実績は以下の通りだ。
楽天証券 | SBI証券 | |
---|---|---|
IPO過去の取り扱い本数 | 285本 | 450本 |
上記の集計期間ではSBI証券のほうがIPO取り扱い本数は多い結果となっている。
そのため、NISA口座でIPO投資を検討している方は、SBI証券がおすすめだ。
米国株・海外ETF
楽天証券・SBI証券は米国株や海外ETFにも強い証券会社である。それぞれの銘柄数は以下の通りだ。
楽天証券 | SBI証券 | |
---|---|---|
米国株の銘柄本数 | 3,919本(NISA対象外も含む) | 米国株:4,607本 |
海外ETFの銘柄本数 | 464本 | 502本 |
米国株・海外ETFともにSBI証券のほうが楽天証券よりも銘柄本数が多くラインナップされている。
そのため、海外への個別株投資やETF投資に興味がある人は、SBI証券を選ぶのもよいだろう。
取引ツールの利便性
楽天証券・SBI証券ともに便利な取引ツールが用意されている。
楽天証券 | SBI証券 | |
---|---|---|
スマートフォン用 | iSPEED | SBI証券 株 アプリ SBI証券 米国株 アプリ かんたん積立 アプリ |
パソコン用 | MARKET SPEEDⅡ | HYPER SBI 2 |
楽天証券はSPEEDというツールが用意されており、マーケットや個別銘柄の情報、経済関連のニュースなど、投資に必要な情報をキャッチできる。
SBI証券は国内株・米国株・投信積立によってスマートフォンのアプリが分かれている。
「投資信託の情報のみが知りたい」「米国株にしか興味がない」など、特定の情報のみを知りたい方にはSBI証券のほうが使い勝手がよさそうだ。
新NISAは楽天証券とSBI証券を賢く使い分けよう

楽天証券とSBI証券は、どちらも魅力的な証券会社である。
ここでは、楽天証券とSBI証券それぞれに対して、おすすめな人を紹介する。
楽天証券がおすすめな人
楽天証券がおすすめな人は以下の通りだ。
- 楽天カードを持っている人
- 楽天のサービスをよく利用する人
- 楽天ポイントを効率よく貯めたい人
楽天カードを所有している人は、楽天証券でクレカ積立に利用できるため、すぐにでも積立投資を始められる。
クレカ積立によって楽天ポイントが獲得でき、貯めたポイントは楽天市場や楽天トラベルなどのサービスに利用できる。
さらに貯めた楽天ポイントはポイント投資に回すことも可能だ。
投資信託や米国株へのポイント投資によって、楽天市場で買い物した際の獲得ポイントがアップするプログラムもある。
楽天証券と楽天サービスを活用すれば、楽天ポイントを効率よく貯められ、貯めたポイントをさらに投資に回す好循環を作れる点が魅力だ。
SBI証券がおすすめな人
SBI証券がおすすめな人は以下の通りだ。
- 三井住友カードを持っている人
- 米国株・海外ETFへの投資に興味がある人
- さまざまなポイントを貯めたい人
SBI証券は三井住友カードでのクレカ積立が可能なため、同カードを所有している人は、SBI証券の開設を考えてもよいだろう。
また、米国株・海外ETFの取り扱い数は楽天証券よりもSBI証券のほうが多いため、海外への投資に興味がある人はSBI証券がおすすめだ。
SBI証券の投資で得られるポイントはVポイントをはじめ、Pontaポイント・dポイントPayPayポイント・JALのマイルといった種類が設けられている。
獲得できるポイントの種類が複数あるため、さまざまなポイントを活用したい人にも向いている。
楽天証券とSBI証券の併用もおすすめ
楽天証券とSBI証券を併用する方法もある。NISA口座は1口座のみの開設となるが総合口座(証券口座)は複数の証券会社で開設可能だ。
例えば、楽天証券ではNISA口座を開設して積立投資を行い、SBI証券で米国や海外の個別株専用にするのもよいだろう。
両者を併用すれば、楽天ポイント・Vポイントそれぞれのポイントを貯めることもできる。楽天証券・SBI証券を使い分けて、投資スキルを上げていくことが可能だ。
楽天証券やSBI証券ならプロに新NISAの相談ができる!

楽天証券やSBI証券で新NISAによる投資を始めたいが、どのように進めればよいのかわからない人はプロへの相談を検討してはいかがだろうか。
ここではプロに相談するメリットについて紹介する。
プロに相談するメリット
NISAを初めて行う人には、証券口座を選んで口座を開設し、投資する銘柄を選び、運用するといった一連の流れを、誰の助言も借りずに選択するのは難しい場合もあるだろう。
プロに相談することで以下のメリットが得られる。
- 自分に合った投資先を選べる
- 目的に合わせた資産運用ができる
- 一人で悩まずに済む
投資に正解はないが、豊富な知識と経験のあるプロからアドバイスをもらえば失敗は少なくなるだろう。
「老後資金を作りたい」「今ある資産を減らさずに運用したい」「月々数万円から投資を始めたい」など目的に合わせて助言を受けられる。
困ったときに、いつでも相談できる相手がいるのは、長期的に資産運用を行っていくうえで重要だ。
楽天証券・SBI証券で新NISAを始めるならプロに相談しよう

楽天カードや楽天ポイントを活用したい人には楽天証券が向いており、米国株や海外ETFへの投資に興味がある人はSBI証券が向いている。
楽天証券・SBI証券はそれぞれに魅力ある証券会社だが、どちらがよいか迷う場合や何に投資すればよいのかわからない人は、プロへの相談がおすすめだ。
また、IFA検索サービスを活用することで、目的に合わせた資産運用を実践できる。
自分に適した相談相手を探してみよう。