株式会社ABCash Technologies(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長 辻 侑吾)は、金融の様々なカテゴリーにおける情報を発信するサイトを運営しています。本記事では、2024年11月に行った50代の資産運用に関する調査結果をご紹介いたします。
調査方法:インターネットによるアンケート調査(調査委託)
調査期間:2024年11月12日 〜 2024年11月18日
調査母集団:156人
アンケート回答者の詳細データ:末尾に記載
アンケートサマリー
- 50代には老後資金や日々の生活の足しにするために投資を始めた人が多かった。
- 投資経験は「5年以上」が最も多かった。
- 保有資産における投資資産の割合は60%以上の人が最も多かったが、20%~39%の人も同じような割合だった。
- リスクとリターンのバランスを重視して投資先を選ぶ傾向が強く、投資信託や株式、FXなどが特に人気だった。
- 損失を出したことがあると答えた人は約60%で6割を超えたが、その理由には「利回りばかりを気にしてリスクを考えなかった」ことや「他人に勧められて、予備知識がないまま始めてしまった」ことなどが挙げられた。
- 50代の投資家は資産運用で失敗しないためのコツとして、「無謀な投資をしない」「少額から始める」ことなどを実践していた。

50代の投資経験に関するアンケート
まずは、50代が投資を始めたきっかけ、投資経験に関するアンケート結果について取り上げる。
投資を始めたきっかけは何ですか?(複数回答可)

50代が投資を始めたきっかけについて尋ねたところ、「老後資金を貯めるため」が約8割と圧倒的に多く、次いで「日々の生活の足しにするため」が約4割となった。
このことから、50代の投資家は将来を見据えて老後資金を準備しながら、現在の生活資金も増やしていくという、2つの目的を両立させる資産運用を行っていると考えられる。
また、「もともと興味があったから」と答えた人も約3割いた。
投資経験はどのくらいですか?

現在までの投資経験を尋ねたところ、「5年以上」との回答が55.8%で最も多くなった。
また、1年以上3年未満が16.7%、反対に1年未満と答えた人は12.8%となった。
50代の保有資産に関するアンケート
続いて、50代の保有資産に関するアンケート結果について取り上げる。
保有資産における投資資産の割合を教えてください。

50代の保有資産における投資資産の割合については、60%以上が最も多く全体の約32%、次いで20%~39%が約31%を占める結果となった。
一方で、投資割合を抑えた層(10%~19%)も一定数存在し、リスク許容度の低い層も少なくない様子が伺えた。
50代投資家は積極的投資またはバランス型投資のいずれかを行っている人が多いといえるだろう。
どの資産クラスで運用していますか?(複数回答可)

また、資産を何に投資しているか尋ねたところ、投資信託が約69%で最も多く、次いで株式も約60%と圧倒的な票を集めた。
現在の運用ポートフォリオ(資産クラスの割合)を教えてください。
さらに、どのような割合で資産クラスを分けているのか尋ねたところ、以下のようにいくつかのパターンに分かれる結果となった。

投資信託100%・株式100%など、単一の資産クラスのみに投資していると回答した人は全体の約3割となった。また2つの資産クラスに投資している割合が最も多く約4割、3つ以上の資産クラスに分散して投資している人も約3割みられ、比較的ばらけた回答結果となった。
なお、単一の資産クラスのみに投資していると回答した人の投資内容の内訳は、「投資信託」が最も多く約49%だった。また、「株式」が約22%、「その他」が約12%、「外貨預金」と「FX」は同率で約6%となった。
また、2つのクラスに分散投資していると回答した人の投資内容の内訳は、「株式と投資信託」が圧倒的に多く約54%となった。そのほかには、「株式と不動産」「債券と投資信託」などが同率で約6%だった。
さらに、3つ以上の資産クラスに分散投資していると回答した人の投資内訳で多くみられたものは、「株式・投資信託・債券」及び「株式・投資信託・ETF・REIT・FX」(約11%)だった。また、「株式・債券・投資信託・ETF・REIT」「株式・債券・投資信託・外貨預金」などの回答もあった。
あなたが投資先を選ぶ基準を教えてください。(複数回答可)

投資先をどのような基準で選ぶのかについては、「収益性(期待リターン)」と「安定性(リスク)」が共に約7割をとなり、50代投資家のリスクとリターンのバランスを重視する傾向がうかがえる結果となった。
なお、その他には手数料や流動性(換金のしやすさ)が挙げられ、投資の手軽さを意識する人が多いこともわかった。
あなたが思う50代におすすめの投資先はどれですか?

おすすめの投資先については投資信託が約57%と過半数を超える結果となった。なお、次いで株式が約17%、債券、ETF・REIT、FXが同率でこれに続いた。なお、それぞれの投資先をおすすめする理由について尋ねたところ、以下のような意見が寄せられた。
50代投資家に投資信託をおすすめする理由
50代投資家おすすめの投資先に投資信託を選んだ理由としては、「リスクを抑えて資産拡大を狙える」ことや「老後資金作りに適している」ことなどが挙げられた。
リスクを抑えて資産拡大を狙えるから

老後資金作りに適しているから

50代投資家に株式をおすすめする理由
50代投資家に株式をおすすめする理由としては、「配当金で安定した収益を見込める」ことや「株主優待で投資のメリットを体感できる」ことなどが挙げられた。
配当金で安定した収益を見込めるから

株主優待で投資のメリットを体感できるから

50代投資家にFXをおすすめする理由
50代投資家にFXをおすすめする理由としては、「収益性が高い」ことや「簡単な取引で収益を出せる」ことなどが挙げられた。
収益性が高いから

簡単な取引で収益を出せるから

50代投資家の損益状況に関するアンケート
最後に、50代投資家の損益状況に関するアンケート結果について取り上げる。
現在の資産運用の損益状況を教えてください。

50代投資家の損益状況を確認したところ、「儲かっている」との回答が65.4%で最も多くなった。
なお、「トントン」(損失と利益が相殺されている状態)は30.8%、「損している」は3.8%と少数であった。
これまで資産運用で損したことはありますか?

また、これまでの資産運用で損をしたことがあるかについては、「はい」が60.3%とその割合は6割を超える結果となった。
先述の通り、投資をはじめてから5年以上の投資家も半数以上いるため、経験が長い分、損をした経験のある投資家もみられることが考えられる。
あなたが過去に経験した資産運用の失敗談を教えてください。
なお、上記で「はい」と回答した人に「いつ・どのような失敗をしたのか」を具体的に尋ねたところ、
「未公開株に手を出し、投資元本がまるまる損失を被った」「FXでレバレッジをかけすぎてそれなりの損失を出した」のような体験談が寄せられた。


失敗の原因は何だと思いますか?また、失敗からどのような教訓を得ましたか?
続けて、失敗の原因とそこから得た教訓を尋ねたところ、「利回りばかりを気にしてリスクを考えなかったから」「他人に勧められて予備知識がないまま始めてしまったから」などを失敗の原因として考えている人が多かった。
また、そこから「あらゆるリスク管理をすること」「投資は自分の知識レベルと生活スタイルにあわせて選択をするべき」などの教訓を得ていたことがわかった。
資産運用の失敗体験をどのようにその後の取引に活かしていますか?
さらに、失敗体験をその後の取引にどのように活かしているかを尋ねたところ、「知識やスキルを向上させる」「リスクが高いものには慎重になる」などの工夫をしていることがわかった。


資産運用で失敗しないためのコツは何ですか?
最後に、これまでの資産運用で損をしたことがないと答えた人にその秘訣を尋ねたところ、「無謀な投資をしない」「少額から始める」のようなコツが明らかとなった。


今回のアンケートを通じて
今回のアンケートを通じて、50代の多くは資産運用が定着していることが明らかとなった。
50代は安定性を重視する人が多く、投資信託が投資先として人気を集めたが、資産運用に失敗しないためのコツとしても「無謀な投資をしない」「少額から始める」ことを意識している様子が伺えた。
これから資産運用を始めようと考えている50代の方は、これらの意見を参考に長期目線で運用を始めてみるのがよいだろう。

アンケート回答者の詳細データ
回答者の性別

回答者の年齢
