株式会社ABCash Technologies(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長 辻 侑吾)は、金融の様々なカテゴリーにおける情報を発信するサイトを運営しています。本記事では、2024年11月に行った60代の資産運用に関する調査結果をご紹介いたします。
調査方法:インターネットによるアンケート調査(調査委託)
調査期間:2024年11月12日 〜 2024年11月18日
調査母集団:54人
アンケート回答者の詳細データ:末尾に記載
アンケートサマリー
- 60代には老後資金や日々の生活の足しにするために投資を始めた人が多かった。
- 投資経験は「5年以上」が最も多かった。
- 保有資産における投資資産の割合は60%以上の人が最も多かったが、20%~39%の人も同じような割合だった。
- リスクとリターンのバランスを重視して投資先を選ぶ傾向が強く、投資信託や株式、債券などが特に人気だった。
- 損失を出したことがあると答えた人は約48%で5割を下回ったが、その理由には「相場の感覚を失ってしまった」ことや「冷静になれなかった」ことなどが挙げられた。
- 60代の投資家は資産運用で失敗しないためのコツとして、「一喜一憂しない」「欲張らない」ことなどを実践していた。

60代の投資経験に関するアンケート
まずは、60代が投資を始めたきっかけ、投資経験に関するアンケート結果について取り上げる。
投資を始めたきっかけは何ですか?(複数回答可)

60代が投資を始めたきっかけについて尋ねたところ、「老後資金を貯めるため」が約7割と圧倒的に多く、次いで「日々の生活の足しにするため」「もともと興味があったから」が約4割となった。
このことから、60代の投資家は老後資金の準備や現在の生活資金を増やすために、もともと興味があった資産運用を行っていると考えられる。
投資経験はどのくらいですか?

現在までの投資経験を尋ねたところ、「5年以上」との回答が44.4%で最も多くなった。
また、1年以上3年未満が25.9%、反対に1年未満と答えた人は11.1%となった。
60代の保有資産に関するアンケート
続いて、60代の保有資産に関するアンケート結果について取り上げる。
保有資産における投資資産の割合を教えてください。

60代の保有資産における投資資産の割合については、20%~39%が最も多く全体の32%、次いで10%~19%が28%を占める結果となった。
なお、一方で、積極的に投資を行う層(60%以上)も2割を占め、リスクを取る層も少なくない様子が伺えた。
どの資産クラスで運用していますか?(複数回答可)

また、資産を何に投資しているか尋ねたところ、投資信託が約65%で最も多く、次いで株式も約54%と圧倒的な票を集めた。
現在の運用ポートフォリオ(資産クラスの割合)を教えてください。
さらに、どのような割合で資産クラスを分けているのか尋ねたところ、以下のようにいくつかのパターンに分かれる結果となった。

投資信託100%・株式100%など、単一の資産クラスのみに投資していると回答した人は全体の約3割となった。また、2つの資産クラスに投資している割合が最も多く約4割、3つ以上の資産クラスに分散して投資している人と、ばらけた回答結果となった。
なお、単一の資産クラスのみに投資していると回答した人の投資内容の内訳は、「投資信託」が最も多く50%だった。次いで「株式」が約28%、「FX」が約11%、「外貨預金」と「その他」が同率で約6%となった。
また、2つのクラスに分散投資していると回答した人の投資内容の内訳は、「株式と投資信託」が圧倒的に多く約38%に上った。次いで「株式と債券」「株式とFX」「投資信託と外貨預金」が同率で約8%だった。
さらに、3つ以上の資産クラスに分散投資していると回答した人の投資内訳は、「株式・投資信託・ETF・REIT」(約31%)や「債券・投資信託・外貨預金」(約15%)が多くみられた。また、「株式・債券・FX」「株式・投資信託・不動産」などの回答もあった。
あなたが投資先を選ぶ基準を教えてください。(複数回答可)

投資先をどのような基準で選ぶのかについては、「安定性(リスク)」が約8割で、60代投資家が投資に安定性を求める傾向がみられる結果となった。
次いで収益性(期待リターン)が挙げられ、投資の収益を意識する人が多いこともわかった。
あなたが思う60代におすすめの投資先はどれですか?

おすすめの投資先については投資信託が50%と半数を占める結果となり、次いで株式が約28%、債券、不動産がこれに続いた。なお、それぞれの投資先をおすすめする理由について尋ねたところ、以下のような意見が寄せられた。
60代投資家に投資信託をおすすめする理由
60代投資家おすすめの投資先に投資信託を選んだ理由としては、「プロに運用を任せられる」ことや「リスクが少ない」ことなどが挙げられた。
プロに運用を任せられるから

リスクが少ないから

60代投資家に株式をおすすめする理由
60代投資家に株式をおすすめする理由としては、「長期運用のメリットがない」ことや「頭を使える」ことなどが挙げられた。
長期運用のメリットがないから

頭を使えるから

60代投資家の損益状況に関するアンケート
最後に、60代投資家の損益状況に関するアンケート結果について取り上げる。
現在の資産運用の損益状況を教えてください。

60代投資家の損益状況を確認したところ、「儲かっている」との回答が63%で最も多くなった。
なお、「トントン」(損失と利益が相殺されている状態)は29.6%、「損している」は7.4%と少数であった。
これまで資産運用で損したことはありますか?

また、これまでの資産運用で損をしたことがあるかについては、「はい」が48.1%とその割合は半数を下回る結果となった。
先述の通り、投資をはじめてから5年以上の投資家も多いため、経験が長い分、損をした経験のある投資家も一定数いることが考えられる。
あなたが過去に経験した資産運用の失敗談を教えてください。
なお、上記で「はい」と回答した人に「いつ・どのような失敗をしたのか」を具体的に尋ねたところ、「デイトレードで損切りばかりが続き、老後資金から200万円ほど溶かした」「仮想通貨に手を出して80万円ほど損した」などの体験談が寄せられた。


失敗の原因は何だと思いますか?また、失敗からどのような教訓を得ましたか?
続けて、失敗の原因とそこから得た教訓を尋ねたところ、「値動きが激しすぎて相場の感覚を失ってしまった」「リスクがあるのに冷静になれなかった」などを失敗の原因として考えている人が多かった。
また、そこから「どんなに儲かっていても確実に利確して利益を積み上げること」「素人が勉強もせずに大きなお金を動かすべきでない」などの教訓を得ていたことがわかった。
資産運用の失敗体験をどのようにその後の取引に活かしていますか?
さらに、失敗体験をその後の取引にどのように活かしているかを尋ねたところ、「焦らない取引をする」「勢いや好奇心だけで行動しない」などの工夫をしていることがわかった。


資産運用で失敗しないためのコツは何ですか?
最後に、これまでの資産運用で損をしたことがないと答えた人にその秘訣を尋ねたところ、「一喜一憂しない」「欲張らない」ことのようなコツが明らかとなった。


今回のアンケートを通じて
今回のアンケートを通じて、60代の多くは資産運用が定着していることが明らかとなった。
60代は安定性を重視する人が多く、投資信託が投資先として人気を集めたが、資産運用に失敗しないためのコツとして「一喜一憂しない」「欲張らない」ことを意識している様子が伺えた。
これから資産運用を始めようと考えている60代の方は、これらの意見を参考に運用を始めてみるのがよいだろう。

アンケート回答者の詳細データ
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回答者の年齢
