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海外旅行で損をしない!クレジットカード海外手数料の仕組みと賢い支払い方

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海外で同じ「100ドル」の買い物をしても、実は使うクレジットカードによって請求額が数百円単位で変わることをご存知ですか?その差を生んでいるのが、「国際ブランドの換算レート」「発行会社の海外事務手数料」、そして「支払い通貨の選び方」です。この仕組みを知らないと、気づかないうちに年間数千円単位で損をしてしまうことも。

海外でのクレジットカード利用額(円請求額)は、「国際ブランドの換算レート+発行会社の海外事務手数料」で決まります。ここで注意したいのは、買い物した「利用日」ではなく、データが届いた「処理日」のレートで確定するという点です。

現在、カード各社の海外事務手数料は主に「1.60%台(イオンカード)」と「3.63〜3.85%帯」に分かれています。また、現地のお店で「日本円で支払いますか?(DCC)」と聞かれた場合、一見安心に思えますが、実は加盟店独自の割高なレートが上乗せされるため総額が高くなりやすい設計になっています。

この記事では、主要カード会社(三井住友カード・楽天カード・PayPayカード・三菱UFJニコス・イオン銀行・JCB・Visa・Mastercard・American Express)の公式情報をもとに、海外手数料の正しい知識と対策をわかりやすく解説します。

この記事でわかること
  • 海外手数料が積み上がる基本構造
  • 主要カード会社の現行手数料率(1.60%/3.63%/3.85%帯)と10万円利用時の差額
  • 100ドル決済を例にした計算式と、明細の正しい確認方法
  • 「日本円払い(DCC)」が割高になる理由と、損をしないための回避手順
  • 意外な落とし穴(日本語サイトでの外貨請求、キャッシング、返金時の為替ズレなど)

※本記事の情報は、2026年4月13日時点で各社公式ページを確認したものです。料率は改定される可能性があるため、最終的な金額はご利用予定カードの公式サイトで再度ご確認ください。

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目次

クレジットカードの海外手数料の基本構造

海外でカードを切った瞬間に、最終的な請求額が決まるわけではありません。実際には、「国際ブランドの為替レート」に「カード発行会社の海外事務手数料」が上乗せされ、さらに利用日とは異なる「処理日」のレートで円換算されるという、二段階の仕組みで確定します。

1. 「国際ブランドの換算レート」+「発行会社の手数料」

海外ショッピングの円請求額は、ベースとなる国際ブランドの換算レートに、カード発行会社が定める海外事務手数料を足した金額になります。この「二層構造」を理解すれば、なぜカードごとに請求額が変わるのかが論理的に整理できます。

Visa・楽天カードの場合

公式案内でも、海外で利用した売上データが国際ブランドから届いた段階で、ブランドの為替レートに発行会社の海外事務手数料を加えたものが「円換算レート」になると説明されています。

JCBブランドの場合

「基準レートに1.6%を加えた」換算レートがベースになります。この「1.6%」はあくまでJCBブランドとしての換算部分であり、カード発行会社によってはさらに独自の手数料が加算されます。例えば、三菱UFJニコスのJCBブランドでは、JCB基準の1.60%に発行会社側の0.44%を加えた「2.04%」が案内されています。

カード選びの際は、為替部分と事務手数料部分が合算された「最終的に上乗せされる率」を比較することが重要です。

2. 計算の基準は利用日ではなく「処理日」のレート

決済した瞬間の為替レートで請求額が固定されるわけではありません。円換算に使われるのはカード会社での「処理日」のレートであり、ここにタイムラグが生じる点が最大の落とし穴です。

JCB

換算日について「通常、ご利用日から約3〜10日後」の支払い処理日が適用されると明記されています。

American Express

外貨取引は処理日に行われ、その時点のレートで換算されます。

Mastercard

通貨換算ツールの説明で、authorization(承認)時にレートを適用できなかった場合、processed date(処理日)・time(処理時刻)のレートを用いると解説されています。

このように、利用日から数日経って円換算が確定するのは、国際ブランド共通の仕組みです。さらに、PayPayカードのように「売上到着分より適用」と明記しているケースもあります。旅行中の為替変動や、帰国後の料率改定のタイミングによっては、想定していた金額と実際の請求額(円額)がずれる原因となります。

3. ブランドごとに異なる「換算ルール」の表記

同じ海外手数料でも、公式ページの表記方法はブランドごとに異なるため、数字を単純比較する前に「何の数字なのか」を見極める必要があります。

JCB

「JCBの基準レート+1.6%」と、換算部分と上乗せ部分を一体のパーセンテージで示しています。

American Express

3.5%の外貨取扱手数料を別出しで案内。さらに、米ドル建て以外は一度米ドルを経由してから円換算する仕組みや、第三者が換算を行った場合はその第三者のレートを用いるといった実務条件も明記されています。

Mastercard

銀行が独自にMastercardレート以外を使う場合や、追加のbank fee(銀行手数料)を課す場合がある、と注記されています。

混同しやすいのが「発行会社側の料率」との関係です。同じ「3.63%」や「3.85%」という数字でも、JCBは「ブランド側の1.60%+発行会社差分」で構成されることが多く、Visa/Mastercardは「ブランド換算はほぼ原価で、発行会社側が大きく乗せる」構造になっている傾向があります。三菱UFJニコスが、Visa/Mastercardは3.85%、JCBは2.04%(1.60%+0.44%)と案内しているのが典型例です。

公式ページを確認する際は、最終的な手数料率が「Visaは○%/Mastercardは○%/JCBは○%」のようにブランド別に明示されているか、必ずチェックしましょう。

クレジットカードの海外手数料の相場と、差が出るポイント

「海外で使うと、だいたい何%くらい手数料が取られるのか」という相場感を持っておくと、旅行や出張、海外通販の際に予算を見誤りにくくなります。現在の相場帯と、見落としがちな「ブランドによる手数料の差」について整理しましょう。

近年は「1.60%台」と「3.63〜3.85%帯」が主流

現時点で確認できる主要カード会社の海外事務手数料は、大きく「1.60%台」と「3.63〜3.85%帯」の2グループに分かれています。近年は各社で料率改定が相次いだため、以前言われていた「2.20%前後が標準」というイメージはすでに古くなっています。

主要カードの現在の料率は以下の通りです。

イオンマークのカード(イオン銀行発行)

Visa/Mastercard/JCBとも1.60%

三井住友カード

Visa/Mastercardは改定後3.63%

楽天カード

Visa/Mastercard/JCB/American Expressとも2025年3月より3.63%

PayPayカード

Visa/Mastercard/JCBとも改定後3.85%(2025年3月10日以降の売上到着分から適用)

三菱UFJニコス

Visa/Mastercardは3.85%、JCBは1.60%+0.44%で2.04%

American Express(プロパー)

外貨取扱手数料3.5%

ここで強く注意しておきたいのが、ネット上にある「古い情報」です。楽天カードの2025年2月までの2.20%、PayPayカードの旧2.20%・1.60%、三井住友カードの旧2.20%など、過去の記事に残っている数字を鵜呑みにしてはいけません。必ず発行会社の公式ページで最新の数字を確認しましょう。

同じ発行会社でも「ブランド」で差が出ることがある

「〇〇カードの手数料は△%」と単純に覚えるのは危険です。なぜなら、同じ発行会社のカードでも、Visa、Mastercard、JCBといった国際ブランドごとに異なる料率が設定されているケースが珍しくないからです。

代表的なのが三菱UFJニコスです。公式FAQによると、Visa/Mastercardは3.85%ですが、JCBは「JCB基準の1.60%+0.44%」で合計2.04%と明記されています。つまり、同じ会社のカードでもVisaからJCBに変えるだけで、手数料が1.8ポイント以上も安くなります。他にも、三井住友銀聯、アプラスMastercard、JFR Mastercardなど、同一発行会社内でブランドによる差が生じるケースは多数あります。

海外旅行前に確認する際は、「カード会社名」だけでなく「カード会社名+ブランド名」のセットで料率をチェックするのが鉄則です。

10万円利用で手数料の差はどれくらい開くか

相場感をつかむため、海外で10万円分のお買い物をした際の手数料(概算)を比較してみましょう。

料率帯10万円利用時の海外手数料(概算)1.60%のカードとの差
1.60%約1,600円
3.63%約3,630円約2,030円
3.85%約3,850円約2,250円

ポイント還元や為替の動きを除いた単純な計算ですが、海外で年間30万〜50万円を使う旅行好きの方や出張族にとっては、手数料だけで年間1万円前後の差になりえます。わずかなポイント還元率の違いを気にするよりも、海外手数料の2%の差のほうが、支払総額への影響ははるかに大きいのです。

クレジットカードの海外手数料の計算方法と、明細の正しい確認手順

海外でのカード利用額がどう計算されているか、その「正体」は計算式と利用明細から把握できます。基本的な計算式を知っておけば、現地で日本円の金額を提示された際に妥当かどうかを判断しやすくなります。また、帰国後に明細を正しくチェックするスキルも身につけておきましょう。

海外手数料の基本計算式

海外ショッピングでの日本円の請求額は、以下の式で成り立っています。

【円請求額 = 現地通貨の額 × 処理日のブランド換算レート × (1 + 海外事務手数料率)】

ここで重要なのは、レートが「お買い物をした日」ではなく「後日データが処理された日」のものであること、そして「カード会社×ブランド」で決まる手数料率がかけられている点です。

なお、カード会社によって端数(小数点以下)の処理ルールが切り捨て・切り上げ・四捨五入と異なるため、自分で計算した金額と明細の金額が1〜2円単位で合わないことがあります。あくまで「概算」を把握するための式だと理解しておくと安心です。

100ドル決済のシミュレーション(1ドル=150円の場合)

各社の公式情報をベースに、「100ドル」を決済した場合の計算例を比較してみましょう。

三井住友カード(Visa/Mastercard、3.63%)

手数料:544円 / 請求額:15,544円
※公式では、計算上544.50円となるところを切り捨てて544円としています。

American Express(3.5%)

手数料:525円 / 請求額:15,525円

イオンマークのカード(1.60%)

手数料:240円 / 請求額:15,240円
※同じロジックで当てはめた概算値。あくまで手数料率だけを当てはめた試算で、端数処理まで保証するものではありません。

同じ「100ドル」の買い物でも、三井住友カードとAmerican Expressでは19円の差が出ます。1回の差はわずかでも、旅行中に100ドル規模の支払いを10回行えば190円、100回行えば約1,900円の差に積み上がります。1.60%のイオンマークのカードと比較すれば、その差はさらに顕著です。

帰国後に明細で確認すべき5つの項目

帰国後、または決済後にオンライン明細が届いたら、以下の項目をチェックして「思わぬ高額請求」になっていないか確認しましょう。

  • 現地通貨の金額と通貨記号(USD/EUR/KRWなど)
  • 処理日(換算日)
  • 換算に使われたレート
  • 日本円での請求額
  • 摘要・備考欄の表記(「日本円払い」などの記載がないか)

JCBの「MyJCB」では「現地通貨額」「換算レート」「換算日」が表示されると案内されており、三井住友カードや楽天カードのオンライン明細でも同様に内訳が確認できます。項目名は会社ごとに違い(JCBは「摘要」、三井住友は「ご利用内容」など)、レシートと明細が大きくズレている場合は、「処理日による為替の変動」か「現地でのDCC(日本円払い)の選択」のどちらかが疑われます。

クレジットカードの海外手数料で損をしやすい「DCC」の罠

海外のレジやATMで、「日本円でお支払いしますか?」と聞かれたり、画面に表示されたりすることがあります。これが「DCC(Dynamic Currency Conversion/自国通貨建て決済)」と呼ばれる仕組みです。その場で日本円の金額がわかるため一見安心ですが、実は「割高な請求になりやすい」という大きな落とし穴があります。

なぜ「日本円払い」は割高になりやすいのか?

DCCを選んで日本円で決済した場合、為替レートを決めるのは「Visa」や「JCB」といった国際ブランドではなく、「現地の加盟店(お店)」になります。これが、割高になる最大の理由です。

JCBの公式解説

「現地通貨払い」は「国際ブランドの基準レート+カード会社の外貨取引手数料」で換算されるのに対し、「日本円払い」は「店舗独自のレート+カード会社の外貨取引手数料」で換算されると明確に区別しています。

Mastercardの解説

加盟店やATMが自ら換算する場合には、「Mastercardの通貨換算レートは適用されない」と明記しています。

三菱UFJニコスの案内

加盟店独自のレートは「通常より割高となる可能性があります」と注意喚起しています。

つまり、DCCとは「両替の主導権をお店側に渡す仕組み」であり、お店側が自らに有利な(=客に不利な)レートを設定しやすい構造になっています。「円で金額が固定される安心感」の代償として、総額で損をする可能性が非常に高いのが実態です。

「日本円払い(DCC)」と「現地通貨払い」の違い

具体的にどう違うのか、表で整理しておきましょう。

項目現地通貨払い(おすすめ)日本円払い / DCC(要注意)
レートを決めるのは?国際ブランド(VisaやJCBなど)加盟店(お店やDCC事業者)
使われるレートブランドの基準レート加盟店独自のレート(割高)
上乗せされる手数料カード会社の海外事務手数料加盟店独自の手数料+カード会社の手数料が乗る場合がある
明細上の見え方現地通貨額+換算レート+換算日日本円額が中心(摘要に「DCC」「日本円払い」等)

一部で「DCCを選べばカード会社の手数料がかからない」と誤解されていますが、これは間違いです。JCBの公式記事が示す通り、日本円払いを選んでもカード会社の手数料はかかる前提となっており、VisaやMastercardも追加費用が乗る可能性を案内しています。

レジやATMでの「正しい断り方」

では、現地で損をしないためにはどうすれば良いのでしょうか。

Visaの公式ルールでは、DCCを導入しているお店は、レジ画面やレシートで以下の項目を明示することが求められています。

  • 現地通貨の金額
  • 日本円の金額
  • 使われている換算レート
  • 追加費用や手数料の有無
  • Accept(同意)/Decline(拒否)の選択肢

もし端末に「Charge in JPY?(日本円で請求しますか?)」「Pay in your home currency?(自国通貨で払いますか?)」といった表示が出たら、それはDCCの提案です。この場合は、迷わず「Local currency(現地通貨)」「Decline conversion(換算を拒否する)」を選んでください。

海外ATMで現金を引き出す際も同様です。「日本円で確定しますか?」と聞かれたら、現地通貨を選ぶのが総額を安く抑える鉄則です。

クレジットカードの海外手数料を抑えるための3つの確認ポイント

旅行や出張、海外通販の前に「料率・支払い通貨・明細」の3点を押さえておくだけで、無駄なコストを省くことができます。ここでは、出発前に必ず確認しておきたいポイントをまとめました。

1. 手数料率は「公式ページ」で「ブランド別」に確認する

海外事務手数料は、「発行会社名」と「ブランド名」をセットで確認しなければ正確なパーセンテージはわかりません。ご自身が使う予定のカードの公式ページを開き、現行の料率を直接確認するのが最も確実な方法です。

主要カードの公式ページでの案内例は以下の通りです。

三井住友カード

「外貨でのショッピングご利用に伴う海外事務処理手数料改定のご案内」にて3.63%

楽天カード

「海外決済の適用レート・手数料の確認」にてブランド別に3.63%

PayPayカード

「海外取引事務処理手数料の改定について」にて3.85%

イオン銀行

「ショッピング(海外)について」にて1.60%

American Express

「外貨取扱手数料」にて3.5%

【注意点:適用開始日のズレ】

PayPayカードが「2025-03-10以降の売上到着分より適用」、三井住友カードが「改定日以降の取引から新料率」と記載しているように、改定のタイミングには注意が必要です。利用日とカード会社にデータが届く日のズレによって、旧料率と新料率のどちらが適用されるか変わる場合があります。渡航直前に、公式ページの日付記載を再確認しておくと安心です。

2. 支払いは常に「現地通貨」を優先する

前述の通り、DCC(日本円払い)は加盟店独自のレートが適用され、割高になりやすい構造です。対策は非常にシンプルで、「支払い通貨を聞かれたら現地通貨を選ぶ」ことを徹底してください。

  • レジで「JPYかUSDか」選ぶときは、現地通貨(その国の通貨)を選ぶ。
  • ATMで「日本円で確定しますか」と聞かれたら、現地通貨側で出金する。
  • 旅行先でのオンライン決済でも、通貨選択があれば現地通貨を選ぶ。
  • レシートに日本円金額しか載っていないときは、現地通貨金額の記載を求める

MastercardもVisaも、DCC利用時にはブランド側の換算レートが適用されず、追加費用やマークアップが乗ることを公式に認めています。日本円で確定する安心感よりも、実際の請求額(総額)を安く抑えることを優先しましょう。

3. ポイント還元率や保険より「手数料の安さ」で比較する

カード選びの際、ポイント還元率や付帯保険に目が行きがちですが、海外利用においては「海外手数料の差」が支払総額に最も大きな影響を与えます。

10万円分利用した場合を例に比較してみましょう。

  • 手数料の差:1.60%と3.85%のカードでは約2,250円の差。
  • 還元率の差:0.5%と1.0%のカードでは、わずか500円の差。

「高還元だけど海外手数料が高いカード」よりも、「還元率は普通だけど海外手数料が安いカード」の方が、海外で使う金額が大きくなるほど総額で有利になります。保険に関しても、自動付帯か利用付帯かの違いより、日々の買い物の手数料2%の差のほうが直接的なコストに直結します。まずは「海外でいくら使う予定か」×「海外手数料率」を見積もる。この順番で比較検討することで、カード選びの軸がブレにくくなります。

クレジットカードの海外利用で見落としやすい3つの注意点

基本の料率や「日本円払い(DCC)」の罠を押さえていても、実はまだ見落としやすい領域があります。「日本語サイトでの外貨決済」「海外キャッシング(ATM)利用」「返金・取消時の円額ズレ」の3点です。明細を見てモヤモヤしないために、事前に仕組みを整理しておきましょう。

1. 日本語のサイトでも「外貨決済」なら手数料が発生する

サイトが日本語で書かれていても、決済通貨が外貨(ドルやユーロなど)であれば、海外事務手数料の対象になります。実際、三井住友カードの案内では「日本語表記のサイトであっても外貨でのお取引となる場合があります」と注記されており、JCBやAmerican Expressの公式ページでも、国内の日本語サイトで外貨請求されれば手数料の対象になる旨が示されています。

【よくあるケース】

  • 海外ブランドの直販サイト(日本語版があるが、決済は外貨)
  • 海外ホテル予約サイト(現地通貨で予約が確定する場合)
  • 海外発のサブスクリプションサービス(動画・音楽・SaaSなど)
  • 海外発のアプリ内課金

「日本語だから国内加盟店」とは限りません。気になる場合は、カードのオンライン明細で利用分の通貨欄を確認しましょう。摘要欄に外貨の金額や換算レートが記載されていれば、海外手数料の対象になっている証拠です。

2. 海外キャッシング(ATM)はコストの構造が違う

海外のATMで現金を引き出す「海外キャッシング」は、ショッピングの海外事務手数料とはコストの仕組みが異なります。「キャッシングは海外手数料がかからないからお得」と単純に考えるのは危険です。

たとえば三井住友カードや楽天カードの公式案内では、海外事務処理手数料はかからないものの、「ATM利用手数料(1万円以下:110円、1万円超:220円)」と「借入利息(実質年率18.0%)」が発生すると明記されています。また、JCBの案内では、1回払いの場合は換算日の基準レートで円換算されると説明されています。

つまり、キャッシングのコストは以下の3つに分かれます。

  • 国際ブランドの換算レート(現地通貨を円にするため)
  • ATM利用手数料(1回ごとの定額)
  • 借入利息(返済までの日数 × 実質年率)

帰国後すぐに繰上返済をすれば利息を安く抑えられますが、返済を後回しにしてリボ払いなどにすると、ショッピングの手数料よりも総額が高くなってしまいます。現金は必要最小限にし、基本は「クレジットカードでの現地通貨払い」にするのが賢明です。

3. 返品・キャンセルの際、日本円の金額がずれることがある

海外で買った商品を返品したり、決済をキャンセルしたりした場合、明細上の「請求額」と「返金額」の日本円額が一致しないことがあります。

これは不正な処理ではありません。JCBの公式ページに「請求と返金の日本円の金額が異なる場合がある」と明記されているように、請求時とキャンセル時で「処理された日の為替レート」が違うために起こる現象です。American Expressでも、外貨の取消・返金は「取消処理日」のレートを使うと説明されています。

処理日のズレや、加盟店側のキャンセル処理の遅れによって、円換算した金額が1円単位でぴったり合わないことはよくあります。心配なときは、明細の日本円ではなく「現地通貨の金額」を見て、元の決済と同じ額が戻ってきているかをまず確認するのがおすすめです。

クレジットカードの海外手数料で損しないための実践チェックリスト

最後に、これまでの解説を「出発前・会計時・帰国後」の3つのタイミングに分けたチェックリストとしてまとめました。それぞれの時点で確認すべき項目を押さえておけば、海外利用での無駄なコストやトラブルを確実に減らすことができます。

1. 出発前に確認すべき6つの項目

旅行や出張、あるいは高額な海外通販を利用する前に、お手持ちのカードの状況を整理しておきましょう。

  • 使う予定のカードの「発行会社×ブランド別」の現行料率(1.60%/3.63%/3.85%など)
  • 手数料の改定日・適用開始日(改定直前だと旧2.20%が適用されるケースもあるため、旅行日程とズレていないか)
  • 複数ブランドのカードを持っている場合、海外でメインに使うカードの優先順位
  • 海外キャッシングを使うかの方針(使う場合は、ATM手数料・利息・繰上返済の可否を確認)
  • カードの利用限度額と海外利用設定(一時的な上限引き上げや、セキュリティによる海外利用ロックの有無)
  • トラブル発生時の連絡先(紛失・盗難時のサポートデスクの電話番号と、現地からの掛け方)

2. 現地での会計時に確認すべき5つの項目

レジ・ATM・オンライン決済の場面では、以下の項目を見るだけで「日本円払い(DCC)」による割高な請求を防ぐことができます。

  • 画面やレシートの通貨表示(「JPY」か、USD/EUR/KRWなどの「現地通貨」か)
  • 「日本円でお支払いしますか?」という問いかけがあったか、どちらを選んだか
  • 換算レートや、マークアップ(追加費用)の表示が出ていないか
  • レシートに「現地通貨の金額」がしっかり印字されているか
  • ATM利用時、「ローカル通貨で確定」の選択肢を選んだか

※DCC(日本円払い)を提案された場合の基本動作は、「Pay in local currency」「現地通貨で支払う」「Decline conversion」など、現地通貨側のボタンを選ぶことです。言語がわからない画面でも、通貨記号を見て「JPY」ではない方を選べばDCCを回避できます。

3. 帰国後(決済後)に明細で確認すべき5つの項目

帰国後、または決済の数日〜数週間後にオンライン明細が届いたら、以下の項目と返金データをチェックしましょう。

  • 明細上の現地通貨額・換算レート・処理日(換算日)
  • 利用店舗名や摘要欄の記載(DCC・日本円払いを選んだ痕跡がないか)
  • 料率と現地通貨額から計算した円換算額と、実際の請求額の整合性
  • 取消・返金データの処理日と日本円の金額
  • 翌月の請求にまたがっている返金・調整データがないか

明細に違和感がある場合、まずは「現地通貨額(ドルなど)」が想定通りかを確認してください。現地通貨額が合っていれば、差額の原因は「為替レートの動き」か「DCCの選択」に絞り込めます。もし現地通貨額自体が違う場合は、加盟店のミスや不正利用の可能性があるため、早めにカード会社へ問い合わせるのが安全です。

この3つのタイミングで少し確認する習慣を持つだけで、海外利用のコストは大きく安定します。「料率の差でコツコツ得を積み、DCCと日本語サイトの外貨請求で損を防ぐ」というのが、最も現実的で確実な対策です。

よくある質問(FAQ)

クレジットカードの海外手数料は、いつの時点の為替レートで決まりますか?

買い物をした「利用日」ではなく、データが処理された「処理日」のレートで決まります。JCBのFAQでは「通常ご利用日から約3〜10日後の支払処理日が換算日になる」と明記されており、Mastercardは「承認時に適用できない場合に処理日・処理時刻のレートを使う」、American Expressも「処理日を換算日として扱う」と案内しています。旅行中の為替の動きが、数日遅れで明細に反映されると理解しておきましょう。

「日本円で払う(DCC)」を選べば、海外手数料はかかりませんか?

かかります。むしろ総額が割高になりやすいため推奨できません。JCBの公式記事では、日本円払い時は「店舗独自のレート+カード会社の外貨取引手数料」で換算されると説明されています。Mastercardも加盟店やATMが独自換算する場合「Mastercardの通貨換算レートは適用されない」とし、Visaも追加費用やマークアップが乗ることがあると案内しています。円で金額が固定される反面、レート自体が割高に設定されることが多いため、現地通貨払いを選ぶほうが得になりやすいと覚えておくとよいでしょう。

日本語の海外通販サイトでも、海外手数料はかかりますか?

決済される通貨が外貨であれば、日本語サイトでも手数料の対象になります。三井住友カードの改定案内には「日本語表記のサイトであっても外貨でのお取引となる場合があります」と明記されており、JCBやAmerican Expressの外貨取扱手数料ページでも同様の案内があります。海外発の動画・音楽サービス、ブランド直販サイト、ホテル予約などは、日本語でもUSDやEURで決済されていることが少なくありません。明細の通貨欄で確認できます。

海外キャッシング(ATM)にも、同じ海外手数料がかかりますか?

ショッピングの手数料とは「コストの構造」が別になります。三井住友カードや楽天カードの案内では、海外キャッシュサービスに海外事務処理手数料はかからないとしつつ、「ATM利用手数料110円/220円」と「実質年率18.0%の利息」が発生すると説明されています(JCBは海外キャッシング1回払いを換算日の基準レートで円換算すると案内)。短期・少額で繰上返済できるならコストは抑えられますが、返済が長引くと利息で割高になります。

海外手数料が「無料」のクレジットカードはありますか?

2026年3月時点の調査範囲では、主要な個人向け一般カードで恒常的に「0%」を明示しているものは確認できません。低い水準の代表例としては、イオンマークのカードの「1.60%」、三菱UFJニコスのJCBブランドの「2.04%」などが挙げられます。市場全数の断定はできませんが、主要な一般カードでは1.60%台が現状の下限と考えてよいでしょう。なお、デビットカードやプリペイドカードには別の料金体系があるため、「発行会社×ブランド×商品種別」のセットで基準レートを確認してください。

出典

この記事を書いた人

株式会社ABCash Technologiesは、「お金の不安に終止符を打つ」をミッションに掲げる、金融教育ベンチャーです。「お金の不安」をなくし、豊かな人生を送れるきっかけを提供するため、2018年6月より個人向け金融教育サービス「ABCash」を展開しています。ABCashは、パーソナル講師が1人1人に合わせてトレーニングメニューを提案し、家計管理〜資産形成に必要な金融リテラシー習得をマンツーマンで伴走サポートするサービスです。2024年より、金融メディア「ABCashマネポス」を展開しています。

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